その人はだらしない人で、借金をしては消費をして使いきって暮らしていました
そんな折り、Ponziさんはあるとき突然死をむかえてしまい借金は残ってしまいましたが、その分他の人より多く消費できたためとても幸せな人生を送れましたとさ。。。
さて、マクロ経済学では動学的なモデルを解くときNo Ponzi Gameというなにやら訳の分からない条件が出てきます
で、なんのこっちゃかよくわかんなかったんですが、よく考えたら簡単なことで、他の方がそういったことに陥らないように書いておきます
まぁあまり多くの方には何を今更、というような感じで実のあるポストではないですが
例えばこんなモデル
主体は離散時間で無限期間生き、毎期wだけ所得を得て、毎期cだけ消費をするとき以下のような定式化になります
このときNo-Ponzi Game Conditionは
このとき出てくるNo-Ponzi Game Conditionとはなんなのか
一言でいうと借り逃げ禁止の条件です
上に書いたように、借りて借りて借りまくったら当然その分消費が増えて効用があがるわけですが、それを排除するためにあるのがNo-Ponzi Game Conditionです
ではなぜこのような形を取っているのかというと、以外と簡単で最後の期での資産の割引現在価値が負にならなければいいということからこういう形になります
もっといえば
消費の割引現在価値=所得の割引現在価値+資産の割引現在価値
こんな感じ
(なんでexpがでてくんの?という人は指数関数の定義を思い出してみるとわかると思います)
ここでよくある間違いは「無限先の資産がゼロにならないといけない」というわけではないということです
「無限先の資産の割引現在価値がゼロにならないといけない」ということ
つまりどんどん増えてってもいいけどそれが割引率を超えて増えてはいけない、というのがNo-Ponze Game Conditionです
ちなみに
Transversality Conditionというのは大雑把に言ってNo-Ponze Game Conditionの不等号が等号になってるやつです
すなわち最後にはすべて使い切る、というのがTransversality Conditionです
例えばあんまりうまくない例ですが、80才生きるとして、80年後の死ぬまでに資産を全部使い切らないと、効用最大化してないよね、という話です
なのでNo-Ponzeと違ってTransversality Conditionは制約条件ではなく、効用最大化のための必要(十分もだったかな?)条件です
まぁかなり大雑把な話ですが、こんな感じなんで3年生あたりはこんな感じで理解してみてください
参考文献:
Economic Growth, 2nd Edition Robert J. Barro Xavier Sala-i-Martin The MIT Press 2003-12-30 売り上げランキング : 17093 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
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