ついタイトルにつられて手にとってしまった
IT業界で「勝ち組」といわれている人たちはどんな人なのか
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目次
プロローグ ヒルズな人たちってどんな人?
第1章 今をときめく勝ち組たちの波瀾万丈
堀江貴文(ライブドア) ー身も蓋もない人間嫌いの男
三木谷浩史(楽天) ー財界の本流を狙うネット業界の「守旧派」
孫正義(ソフトバンク) ー転がり続けるアジテーター
藤田晋(サイバーエージェント) ーネット広告会社上場で巨富を得た男
第2章 破天荒でなければ「ヒルズな人」じゃない!
榎本大輔(投資家) ー宇宙旅行に22億円払う男
兼元謙任(オーケイウェイブ) ー「助け合いのネット」を作りたい
宇野康秀(USEN) ー悪名高き父の会社を最先端企業に
第3章 このジェットコースター人生を見よ
明瀬洋一(Sentivision) ー麻布高校「落ちこぼれ」一日500円奮闘記
松島庸(M2X) ーIP電話で敗者復活をねらう史上最年少上場男
重田康光(光通信) ーヒルズな人ではなかった「スーパー営業マン」の復活
堀江貴文をはじめとしていわゆる「勝ち組」と呼ばれている経営者への取材をもとにした本
IT関連本では有名な佐々木俊尚が2005年に書かれている
まず最初に堀江貴文がきているのだが、これを読むとホリエモンの素顔をかいま見た気がする
好き嫌いはあるだろうが、その個性がどこからきてるのか、というのは少しのぞけた気がする
そして一つ思ったのは彼にはなりたくない、いやむしろなれないな、と
次に三木谷社長が出てくるのだが、彼はもともと大手銀行に勤めていた
そうしたすべてのキャリアをなげうって楽天を興すわけだが、そのきっかけが興味深い
三木谷は神戸の出身らしいのだが、阪神淡路大震災がそのきっかけとなった
そして実家には、もひとつの衝撃が待っていた。子供の頃から三木谷をかわいがってくれた叔父や叔母が、地震でなくなっていたのである。愕然とする三木谷の口からは、こんな言葉がついでた。
「儚いな・・・」
そしてかれの胸中にはそれまで経験したこともなかったような厭世的な思いが去来した。
「どうせ俺もいつかは死ぬ。人間の存在なんて、ちっぽけなものだ」
それで「どうせ死ぬなら思い切り自分の才能を試そう」ということで楽天を興したと書かれている
すさまじい人生だ
ここに登場する人物は皆なんかしらで成功を収め、収入も半端ではないわけだが、その点について藤田社長が言及した言葉が印象的だった
「金持ちになるっていうのは、どんな気分ですかね?」
(略)
「暖房みたいなもんですね」と説明を始めたのである。
寒く冷えきった部屋でわびしい生活を続けているものは、暖房を夢見る。
「もし暖房が入ったら、俺の生活はきっとものすごく幸せで豊かになるに違いない」
そうしていつしか、暖房を入れることだけが人生の目的になっていくのである。
やがて生活にゆとりができて、部屋に暖房を入れる日がやってくる。その瞬間は、感動に包まれている。しかし感動は、それほど長くは続かない。暖房のある生活を続けていると、やがてはあたり前になり、暖房のありがたみはどんどん薄れていってしまう。暖房は「日常」と化し、どうでもいい存在になってしまうのであるー藤田の説明は、そういう意味だった。
とてもわかりやすい説明かもしれない
実際もはやここの多くの経営者はカネのために働いてるわけではないだろう
そのたとえとして「暖房」といったのは興味深い
ここに挙げられている8人はおそらく成功した者の一部だし、その下には多くの敗者がいるわけだが、そうした人の内面や背景をのぞきたい人は一読してみるのもわるくないのかと思う
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