2010年3月19日

「アップル、グーグル、マイクロソフト クラウド、携帯端末戦争のゆくえ」

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「アップル、グーグル、マイクロソフト クラウド、携帯端末戦争のゆくえ」 岡崎裕史


評価:3.5






「世界のコンピュータの市場規模はせいぜい5台だろう」

これは1948年にIBM創始者トーマス・ワトソンの言葉である。

半世紀間失笑を買われ続けてきたこの言葉が現実のものとなろうとしてきている




クラウドコンピューティング・システム


すべてのデータ、アプリケーション、最終的にはOSまでをクラウドと呼ばれるネットワーク上におき、ユーザーは端末からクラウドにアクセスすることでいつでもどこでも操作できるという次世代のネットワーク技術


この覇権を争う3社を軸に今後の展望をつづった本だ

もし仮にすべてのユーザー端末がクラウドにアクセスするような時代になれば、その端末にはデータはおろかアプリケーションも必要はない

となると世界にはそのデータやアプリケーションを管理するコンピュータだけあればいい、具体的にはアップル、グーグル、マイクロソフト、アマゾン、そしてセールスフォース。

これが最初にでてきた言葉の意味だ



この上で述べた3社にはそれぞれの強みがある
PCのOSで圧倒的なシェアを持つマイクロソフト。
ケータイ端末で完璧な勝利を収め、App Sotre,iTunes Music Storeという巨大マーケットプレイスを持つアップル。
ウェブサービスを手中に収めたグーグル。

それぞれの企業がどのようにして「雲」を見る「のぞき窓」を自分たちの手中に収めるか、とても詳しく分かりやすく書いてあり、とてもおもしろかった


印象深かったのはクラウドの市場で勝ち残るためには1番でなければならい、という記述

そこに日本企業の入る余地はないという

最初に述べた5をたとえ1ダースに変えたとしても日本企業は入ってこないだろうと言われている



MS-DOSが発売されたときも、インターネット商用解禁されたときも、iPodが売り出されたときも、そして今回iPhoneが日本の市場を制そうとしたときも「黒船」としておそれをなした日本企業が今後どうした戦略をとるべきなのか


この本をきっかけに今後の展開を占ってみるのもおもしろいのでは?

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