2010年9月28日

「共生虫」

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「共生虫」 村上龍

評価:4.2



引きこもりをしている中学3年のウエハラにはある秘密があった


親にも医者にもいえない秘密


そんな時に親が買い与えてくれたノートパソコンでネットを通じて初めて外界との接触を図る


たまたま見つけたニュースキャスターであるササガミヨシコのホームページの生命科学分野のサイトinvisible invaderから通じる裏サイト「インターバイオ」


そこから得られる「共生中」の謎・・・



この作品においても「インターネット」が重要なファクターとなっている

ネットの匿名性を利用した情報の書き込み
相手が本当に正しい情報を流しているのかわからない曖昧さが読者にとっては更に物語に引き込まれる要素となっている

相変わらず描写は生々しいものがあり、村上龍が苦手な人にとってこの作品も他のと同じように拒否反応を示すことだろう

しかしそこにこそ村上龍の真骨頂がある


最後50ページの壮絶なラストまで一切気の抜けない物語だ

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